制度解説

補助金の採択率一覧【2026年最新】主要6制度と落ちた後の動き方

補助金の採択率一覧|落ちたらどうするかも元銀行員が解説

本記事はアフィリエイト広告を含みます

「補助金って実際どのくらい通るの?」——この記事では、主要6制度の採択率を公式発表の実績値だけで一覧化し、数字の読み方から落ちた後の動き方までを1本で解説します。筆者は事業再構築補助金の採択・交付を受けた経験者です。

この記事で得られること
– 主要6制度×公募回の採択率一覧表(全数値に公式出典リンクつき)
– IT導入補助金の採択率急落と制度の世代交代(2026年の後継はどれか)の整理
– 採択率という数字の読み方3原則(「高い=通りやすい」ではありません)
– 採択経験者による落ちた後の行動チェックリスト

結論を先に
1. 直近の採択率はおおむね35%〜60%台。半数前後が落ちる回は珍しくない
2. 採択率は公募回・申請枠で大きく振れる。単一の数字で制度の難易度を判断しない
3. 不採択は事業の否定ではない。再申請・別制度への乗り換えという次の一手がある

主要補助金の採択率一覧【早見表】

まず結論の表です。2026年7月時点で公表されている、各制度の直近公募回の実績をまとめました。

主要5制度の直近採択率の一覧図解(2026年7月時点)

制度 直近の公表回 採択/応募 採択率 出典
持続化補助金(一般型) 第19回 7,819/16,576件 47.2% 中小企業庁 発表(2026/7/29)
ものづくり補助金 22次 582/1,552件 37.5% 公式サイト 採択結果
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入) 2026年 1次締切分 2,982/6,440件 46.3%(交付決定率) 事務局 交付決定一覧
新事業進出補助金 第3回 423/1,212件 34.9% 公式サイト 採択結果
省力化投資補助金(一般型) 第5回 1,251/2,035件 61.5% 公式サイト 採択発表
事業再構築補助金(終了) 第13回(最終) 1,101/3,100件 35.5% 公式サイト 採択結果

補足が3点あります。

  • 持続化補助金の第18回は、発表後に101件の採択取消があり当初の8,330件・48.1%から8,229件・47.5%に修正されています。この記事は修正後の値を採用しています
  • デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は「採択率」ではなく交付決定率で公表されます(違いは次章)
  • 持続化補助金は2026年7月29日に第19回(一般型)・第3回(創業型、791/1,919件・41.2%)の結果が同時発表されました。ものづくり補助金23次は執筆時点で結果未発表です

採択率とは?計算方法と「数字の読み方」3原則

採択率とは、採択件数÷応募件数のことです。似た言葉に「交付決定率」があります。採択はあくまで「交付候補者に選ばれた」段階で、その後の交付申請・交付決定を経てはじめて補助対象になります。採択後の辞退や取消もあるため、採択率と実際にお金を受け取れた割合は一致しません

その上で、数字を見るときの3原則がこちらです。

採択率の数字を読むときの3原則の図解

原則1: 採択率は「難易度」ではなく「その回の予算と応募数の商」

同じ持続化補助金でも、第16回は37.2%、第17回は51.0%と、1回違うだけで14ポイント近く動いています。制度が急に簡単になったわけではなく、予算枠と応募数の関係が変わっただけです。

原則2: 公募期間と締切のタイミングで応募数は大きく動く

第16回持続化補助金は公募期間が約19日間と短く、応募が7,371件まで減りました(中小企業庁の発表)。逆にものづくり補助金の22次は、制度終盤にもかかわらず応募が減り、採択率はむしろ37.5%に上がっています。「最終回は駆け込みで倍率が上がる」とは限りません。

原則3: 同じ制度でも「枠」が違えば採択率は別物

デジタル化・AI導入補助金の2026年1次締切分は、全体では46.3%ですが、内訳は通常枠43.9%・インボイス対応類型46.9%・セキュリティ対策推進枠72.7%と大きく異なります(事務局公表値から算出)。「この補助金の採択率は◯%」という一括りの数字は、自分が出す枠の実態とずれていることがあります。

DK

監修者DKメモ|元銀行員・FP2級

融資審査でも同じでしたが、「通る確率」を気にする人ほど準備が浅くなりがちです。採択率は天気予報のようなもの。傘(=計画の裏付け)を用意した人にとって、雨の確率はあまり関係ありません。

制度別の採択率推移(すべて公式出典つき)

ここからは制度ごとに、直近数回の推移と読み方を整理します。

補助金の資料とパソコンの画面を見比べながら検討する経営者の後ろ姿

持続化補助金|40〜50%前後で公募回により大きく変動

公募回 応募 採択 採択率
第14回 13,597件 8,497件 62.5%
第15回 13,336件 5,580件 41.8%
第16回 7,371件 2,741件 37.2%
第17回 23,365件 11,928件 51.0%
第18回 17,318件 8,229件(修正後) 47.5%
第19回 16,576件 7,819件 47.2%

出典: 中小企業庁 採択結果一覧第17回発表第18回発表修正第19回発表(2026/7/29)

62.5%(第14回)から37.2%(第16回)まで、同じ制度で25ポイント幅の変動がありましたが、第19回は47.2%と第18回の47.5%からほぼ横ばいで着地しました。あわせて創業型も第3回の結果が発表され、791/1,919件・41.2%でした(中小企業庁 発表(2026/7/29))。すでに一般型第20回の公募要領が公開され、申請受付は2026年11月5日〜12月15日で進行しています(創業型第4回も締切は同じ12月15日で確定、受付開始日は本稿執筆時点で準備中)。制度の要件・使い方は持続化補助金の解説記事へ。

ものづくり補助金|30%台で推移、23次(最終回)で終了へ

公募回 応募 採択 採択率
18次 5,777件 2,070件 35.8%
19次 5,336件 1,698件 31.8%
20次 2,453件 825件 33.6%
21次 1,872件 638件 34.1%
22次 1,552件 582件 37.5%

出典: ものづくり補助金 公式サイト 採択結果

公募回の呼称は公式サイトの表記(◯次締切)で統一しています。民間サイトには22次の数値を「23次」と表記しているものがあり、混同に注意してください。23次締切(2026年5月8日締切)が最終回で、結果は未発表です。制度の詳細はものづくり補助金の解説記事へ。

IT導入補助金→デジタル化・AI導入補助金|採択率急落と制度の世代交代

2026年、IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に改組されました。旧制度末期の急落と合わせて、時系列で整理します。

年度・回 交付決定率 備考
2024年度(IT導入・通年) 約69.9% 通常枠70%台・インボイス枠90%台の回もあった
2025年度(IT導入・通年) 約43.8% 過去最低。1次は通常枠50.7%→3次は30.4%と回を追って低下
2026年 デジタル化・AI導入 1次 46.3% 通常枠43.9%・インボイス対応46.9%・セキュリティ72.7%

出典: 事務局公表の交付決定一覧。年度通年の値は公表データからの集計値です

7割前後が通る時期が続いた後、2025年度に申請が急増する一方で交付決定数が伸びず、率が急落しました。後継制度の1次も46.3%と、「IT系の補助金は通りやすい」という数年前の感覚はもう通用しません。現行制度の対象・枠はデジタル化・AI導入補助金の解説記事で確認してください。

新事業進出補助金|37.2%→35.4%→34.9%とゆるやかに低下

公募回 応募 採択 採択率
第1回 3,006件 1,118件 37.2%
第2回 2,350件 832件 35.4%
第3回 1,212件 423件 34.9%

出典: 新事業進出補助金 公式サイト 採択結果

事業再構築補助金の後継にあたる制度で、おおむね3社に1社の採択です。第3回は業種別の傾向も公表されており、製造業44.6%・建設業38.9%と設備投資型の業種が高めです。要件と申請の流れは新事業進出補助金の解説記事へ。

省力化投資補助金|60%台で安定、ただし「高い=楽」ではない

公募回 申請 採択 採択率
第1回 1,809件 1,240件 68.5%
第2回 1,160件 707件 61.0%
第3回 2,775件 1,854件 66.8%
第4回 2,100件 1,456件 69.3%
第5回 2,035件 1,251件 61.5%
第6回 1,841件 1,176件 63.8%

出典: 省力化投資補助金(一般型) 公式サイト 採択発表

主要制度では突出して高い水準ですが、これは「楽に通る」という意味ではありません。省人化効果の数値化など要件の整理が前提で、その要件を満たした申請が多いから高いと読むべき数字です。対象設備・要件は省力化投資補助金の解説記事へ。なお一般型は2026年8月18日に第8回公募要領が公開され、申請ポータルの受付開始は9月18日(金)10:00・締切は10月16日(金)17:00(いずれも予定)で進行中です。第7回・第8回の結果はまだ公表されていません。

事業承継・M&A補助金|60%前後で安定、専門家活用枠が中心

ここまでの6制度とは毛色が違いますが、店を「継いで」開業する人にとっては見逃せない制度です。直近の15次公募(2026年6月19日〜7月24日締切)の結果が公表されています。

申請枠(15次) 申請 採択 採択率
事業承継促進枠 190件 115件 60.5%
専門家活用枠 312件 194件 62.2%
PMI推進枠 47件 28件 59.6%
全体 551件 338件 61.3%

出典: 中小企業庁 採択結果の告知(ミラサポplus)

専門家活用枠(M&A仲介・FA費用の補助)が申請・採択とも最多で、枠ごとの差は3ポイント程度と小さく、全体でおおむね6割で安定しています。16次公募は2026年9月4日に公募要領が公開され、申請受付は10月2日〜11月6日17:00の予定です。事業承継で開業したい方の要件・対象経費は事業承継・M&A補助金の解説記事で確認してください。

事業再構築補助金|終了済み。「どの制度に乗り換えるか」を整理

筆者が採択・交付を受けた事業再構築補助金は、第13回(採択率35.5%、公式発表)をもって終了しました。第11回・12回には26.5%まで下がった、直近では狭き門の制度でした。

2026年時点の「制度の世代交代」をまとめると次の通りです。

旧制度 状況 実質的な後継・受け皿
事業再構築補助金 終了 新事業進出補助金
IT導入補助金 2026年に改組 デジタル化・AI導入補助金
ものづくり補助金 23次締切で終了 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(統合制度・第1回進行中)

古い制度名のまま検討を進めると公募自体が存在しないことがあります。開業・投資の計画がある方は、開業で使える補助金の全体ガイドで現行制度から確認してください。

DK

監修者DKメモ|元銀行員・FP2級

私が採択された事業再構築補助金も、いまはもうありません。補助金は数年単位で生まれては消えるのが普通です。実際に使った身としては、「どの制度なら通るか」を長く悩むより、いま公募中の回に照準を合わせて書き始めるほうが結果的に早かった、というのが正直な実感です。

採択率を上げるためにできること

採択率は選べませんが、自分の申請の質は選べます。審査で差がつきやすいのは次の点です。

落ちる申請に共通する3つの特徴の図解

  • 要件・対象経費の読み落としをなくす——不一致は内容以前の足切りになります
  • 数字に根拠を持たせる——「売上◯%増」には実現手段と計算過程をつける
  • 加点項目を取りにいく——賃上げ表明など、制度ごとの加点は事前準備で確実に積める部分です
  • 体制を見せる——誰が実行するのか、経歴と事業内容をつなげて書く

具体的な失敗パターンは補助金申請で失敗しやすい落とし穴で、筆者が採択されるまでの実際の準備は採択までの全記録で公開しています。

補助金に落ちたらどうする?採択経験者の行動リスト

グラフの印刷された資料と電卓を前に考え込む事業主

まず前提として、ここまで見た通り主要制度の採択率は35〜60%台。半数前後が落ちる回は普通にあります。不採択は事業の否定ではなく、相対評価と予算枠の結果です。落ちても失うのは書類作成の手間だけで、申請自体に費用は原則かかりません(筆者の見解を含みます)。

その上で、動き方は次の順番です。

  1. 不採択理由を確認する——審査コメントや不採択理由の開示有無は制度によります。得られる場合は次回の最重要インプットです
  2. 同じ制度に磨き直して再申請する——多くの制度は再応募の回数制限がありません。再申請での採択は珍しくありません
  3. 別制度への乗り換えを検討する——上の世代交代表のように、要件が重なる制度は複数あります。ただし同一経費への重複補助は認められません
  4. 資金調達で先に進める——公募スケジュールを待てない投資なら、創業融資つなぎ資金で先行し、次回公募を狙う選択もあります
DK

監修者DKメモ|元銀行員・FP2級

実際に申請して分かったのは、書き上げた事業計画書そのものが資産になることです。市場分析も収支計画も、次の申請や金融機関との交渉に8割は流用できます。落ちた直後は堪えますが、「書いた時間はムダにならない」とは経験者として言えます。

よくある質問

Q. いま採択率がいちばん高い補助金はどれですか?
直近公表値では省力化投資補助金(一般型)の63.8%(第6回)です。ただし枠・公募回で変わるうえ、対象要件が合わなければ採択率の高低に意味はありません。制度選びは補助金の全体ガイドから要件で絞ってください。

Q. 落ちた理由は教えてもらえますか?
制度によります。審査コメントを開示する制度と、結果のみ通知の制度があります。開示がある場合は取得を強くおすすめします。

Q. 再申請は何回までできますか?
多くの制度で回数制限は設けられていませんが、公募要領で条件が定められる場合があります。

Q. 採択されたらそのお金は確実にもらえますか?
いいえ。採択は「交付候補者」の決定で、交付申請・実績報告を経た後払いです。交付決定前の発注が対象外になるなどの落とし穴は申請の注意点まとめで解説しています。

まとめ|数字は参考、勝負は計画の中身

  • 主要6制度の採択率はおおむね35〜60%台で、公募回・枠により大きく変動する
  • 数値は各事務局の公式発表(本文の出典リンク)だけを根拠にし、更新のたびに見直す
  • 落ちても再申請・乗り換え・融資という次の一手がある。計画書は資産として残る

各制度の要件・スケジュールは個別記事(持続化/ものづくり/デジタル化・AI導入/新事業進出/省力化/事業承継・M&A)で、申請準備の実際は採択までの全記録で確認してください。

PR 会計・バックオフィスも補助金で整えるなら

クラウド会計「マネーフォワード クラウド」は、日々の帳簿づけから申告書類の作成までを自動化できます。IT導入補助金の対象になる年もあるため、開業時にまとめて導入する事業者が増えています。

日々の書類や年1回の申告書等を自動作成【マネーフォワード クラウド】

この記事の執筆・監修|DK(元銀行員・FP2級)

元地方銀行員(融資審査7年・医療機関向け融資専門)。FP2級・日商簿記2級・証券外務員。事業再構築補助金の採択・交付を受け、24時間無人のセルフ脱毛サロンを開業・運営。飲食店の開業・業態転換も経験。金融ライター歴10年以上・執筆数千本。

運営者について

DK

DK 元銀行員・FP2級|補助金採択で無人サロン開業

地方銀行で法人融資・融資審査を7年担当(医療機関向け融資専門)。独立後は金融ライターとして10年以上・数千本を執筆。事業再構築補助金の採択・交付を受けて24時間無人のセルフ脱毛サロンを開業・運営中。飲食店の開業・業態転換も経験。「貸す側」「借りる側」「補助金を使う側」の3つの立場を実体験した視点で解説しています。保有資格: FP2級/日商簿記2級/証券外務員。